
昨夜、薬剤師の仲間が集まる研修会で講師を務めてきました。
テーマは「学校の教室のリアルな音の環境をどうやって測るか」です。
「えっ、薬剤師さんが学校の音を測るの?」と驚かれるかもしれませんね。
実は私たち薬剤師には、地域の小・中学校や高校の「学校薬剤師」として、教室の空気や明るさ、そして**騒音(うるささ)**を定期的にチェックする大切な役割があるんです。
「新幹線の近くの学校なのに、なぜ基準を超えないの?」の謎
昨日の研修会で、こんな質問が出ました。
「新幹線の線路がすぐ近くにある学校を担当しているんだけど、なぜか毎年の検査で基準値オーバーにならないのが不思議だったんです」と。
これ、実はしっかりとした理由があります。
学校の検査で測るのは、ある一瞬の「うるさい!」という音の大きさではありません。授業が行われている時間(たとえば数分間)のなかの、「全体の平均的な音のエネルギー」を計算して出しているからなんです。
新幹線が通り過ぎる一瞬は確かに大きな音がしますが、それ以外の時間は静かですよね。全体を通した「平均のうるささ」でみると、ちゃんと子どもたちが勉強に集中できる基準の中に収まっていることが多いのです。
この理由をお伝えしたら、「なるほど!」と、長年のモヤモヤがスッキリした様子で、とても喜んでいただけました。
じっと数字を見つめる検査……私が仕込んだ「秘密兵器」
教室の音を測るとき、私たちはデジタル騒音計使います。 ただ、その表示は細かく揺れ動いていて、パッと見て「はい、何デシベル!」と決めるのがすごく難しいんです。
決まりでは「一定間隔ごとに、その瞬間の数字を50回繰り返し読み取る」ことになっているのですが……これが実は大仕事。時計の秒針をにらみつけながら、チラチラと騒音計に目を移して数字を記録していくのは、ものすごい集中力がいりますし、目が回ってしまいます(笑)。
そこで昨日は、特別に私が現場でやっている「秘密の工夫」をお伝えしました。
使うのは、スポーツ用の「インターバルトレーニング用のタイマーアプリ」です。
「たとえば『3秒動いて、3秒休む』という設定にして、音を消しておきます。すると、3秒ごとにスマホがポケットや手元で『ブルッ』と震えるんです。その振動の瞬間に画面に映った数字を、リズミカルに書き留めていくだけ!」
ちょっと根気のいる作業ですが、こうして細かく記録した数字を、熊本市薬剤師会で用意している計算シートに入れることで、「平均のうるささ」が浮かび上がってきます。
この方法をお話ししたら、先生方も「それなら目も疲れないし、正確に測れる!」と身を乗り出して聴いてくださいました。
もしも基準を超えてうるさい場合は、
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机や椅子の脚にテニスボールやゴムキャップをつけて、引きずる音を減らす
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カーテンを防音のものに変えてもらう
といった、学校でできる具体的な工夫を校長先生たちへ提案しています。すべては、子どもたちが先生の声をしっかり聞き取れて、のびのびと勉強できるようにするためです。
「環境」を整えることは、いちばんの予防(未病)です
私たちがこうして学校の音や空気を細かくチェックするのは、子どもたちが体調を崩したり、ストレスを抱えたりするのを「未病(病気になる前)」に防ぎたいから。
うるさい環境の中にずっといると、知らず知らずのうちに耳や脳が疲れてしまい、体調に影響が出ることもあります。これは、大人の私たちの普段の生活や職場でもまったく同じことが言えます。
「最近、なんとなく寝不足だな」
「職場の環境のせいか、ちょっと疲れが取れにくい気がする」
そんな風に、病気とまではいかなくても、日々の生活環境やちょっとした体の不調で気になることがあれば、ぜひ田崎調剤薬局へお気軽に話しに来てくださいね。
私たちは、お薬をお渡しするだけでなく、あなたの毎日がすこやかで長生きできるよう、生活環境のアドバイスも含めて、いつでもじっくりお話をお聞きします。
今週もお疲れ様でした。どうぞ心地よい静かな時間を見つけて、ゆっくり体を休めてくださいね。
