整形外科でアセトアミノフェンを長期服用されている患者さまから、不安な表情でこのようなご相談をいただきました。 「知人から、その薬を飲み続けると大腸がんになると言われたのですが……」
ネットや人づての噂は、時に大きな不安を呼びます。私たちは専門家として、最新の知見をもとにお答えしました。
1. 「大腸がん」の心配はありません
まず、添付文書や最新の医学論文を改めて精査しましたが、アセトアミノフェンで大腸がんのリスクが高まるという報告はありません。 この点をお伝えすると、患者さまはまず一つ、大きな安心を得られたご様子でした。
2. 専門家としてお伝えすべき「長期服用の注意点」
調査を深めると、2014年の報告では、10年以上の長期にわたる常用によって「腎細胞がん」のリスクが2倍に上昇する可能性が示唆されています。
しかし、さらに詳しく2016年の報告を確認すると、「処方薬」としての服用ではリスク上昇との関連は認められず、「市販薬」の過剰な常用においてリスクとの関連が認められたとありました。
この背景には、適切な管理がなされない状態での「薬物乱用」が関係しているのではないかと考えられています。
3. 「だからこそ、早期回復を」という願い
このリスクについても丁寧にお話しした上で、次のようなアドバイスをさせていただきました。
「お薬には必ずメリットと注意点があります。リスクを最小限にするためにも、医師の指示による用法・用量を守ることが何より大切です。そして、漫然と飲み続けるのではなく、痛みの原因を根本から整え、一日も早くお薬を卒業できる状態を目指して一緒に取り組みましょう」
お薬は、あくまで健康な生活を取り戻すための「杖」のようなものです。患者さまは、**「リスクも含めて理解できて納得しました。早く良くなるように治療に励みます」**と、力強く頷いてくださいました。
納得が、治療の質を高めます
情報を正しく知ることは、不安を解消するだけでなく、「早く治そう」という前向きな意欲にもつながります。
私たちはこれからも、漢方相談やサプリメントのアドバイス、そして最新の医学知見を交えながら、皆さまが納得して治療に向き合えるよう、一番身近な相談相手として寄り添い続けます。