古事記を読み返していて、心に残った場面があります。
ににぎの命が木花佐久夜姫と結婚するとき、父の大山津見神は姉の石長姫も一緒に嫁がせました。しかし、容姿の醜さを理由に石長姫は送り返されてしまいます。
本来、石長姫は「ににぎの命が未来永劫、盤石であるように」との契約を背負って嫁いできた神様でした。ところが、その縁を拒んだため、人の寿命は短くなった──そう伝えられています。
石長姫の容姿は病気や貧しさ、失敗といった「望まないもの」の象徴でもあります。私たちはそれらをできるだけ遠ざけたいと思いがちです。けれど、完全に排除しようとすると、かえって本当の安らぎや強さから離れてしまう──そんな教えが込められているように感じます。
当店が大切にしている「病気はあなたに何かを教えてくれている」という考え方も、まさにここにつながります。つらい症状や思い通りにならない出来事の中にこそ、次の一歩のヒントが隠れているのかもしれません。
石長姫の物語は、病気を単なる敵として退けるのではなく、そこから学びを受け取る姿勢の大切さを改めて教えてくれているように思います。
「最大よりも最良の薬局たらん」
当店が所属している相談薬局の一般社団法人のスローガンです。
ご来店いただく皆さまに『最良』の薬局サービスを提供できるよう、日々研鑽している団体です。
そんな私たちだからこそできることがあります。
(担当:アカホシ)